彼女は水底を見た

初詣に行く橘なゆと由井・鶴水・マリ(登場人物が多い) なゆと話すと少し冷たさがほどけるけれどやっぱり底が見えない由井を書きたかった話 ----- 1月1日、年の初めの正午を過ぎたころ。 家からすこし遠い、大きな神社に初詣に行きたいと言った七夕希…

彼女の災難→俺の災難

大昔の話 由マリ(モブ男視点)です※気持ち少しだけえっちです 私は結構このお話がお気に入りなので、マリちゃんともうすぐ付き合えそうな男の子になった気持ちで読んでみてください --- 俺はつい最近この"為崎"に引っ越してきた。一駅向こうの街より家賃が…

僕の知ってることはそれだけ

去年に書き上げた、どこかの世界線の現パロのはなし。 高校の友人だった百瀬くんの話です(でも橘なゆ) --- けだるい暑さに顔をしかめて、うるさい蝉の音に心はざわついた。橘に会うのは久しぶりだった。僕は学生の頃さんざん行きたいと言ってた都会に本当…

星降る夜になったら

もう何年も前の話だけど、友達がなゆの誕生日を祝うお話を書いてくれたことがあります。 その時は橘なゆとか好きあってるとか考えていなかったけれど、その頃の思い出も含めていままで大切に思えてきたんだなぁと、私も橘も感じているんだなぁというそんな話…

傘待ち

今日は曇っていて浮かない空だなぁと思っていたら、買い物から帰る途中で雨が降ってきた。がまんして小走りで帰るにはちょっと距離が遠いし、いつもは通らない商店街の、シャッターが閉まっているお店の屋根の下で雨宿りをすることにした。昼過ぎだけど商店…